エリーパワーの工場では全工程がオートメーション化されており、クリーンな環境で電池を生産しています。工場を建設する際にイメージしたのは「製薬工場」です。人手の介在を無くすことで異物の混入(コンタミネーション)を防ぎ、極めて清潔な環境での生産を実現しました。少しの異物が品質に直結する電池においては、均一化された生産体制が最も理想的です。
2006年の創業以来、電池起因の事故はゼロ。フルオートメーションの生産体制を整えることで、高い安全性を維持しています。作業負荷も少ないため、高齢者でも働ける環境となっています。
電極材(正極・負極)の材料となる数種の粉体と液体を混ぜ合わせる工程を「混練」といいます。通常は大きな窯を使って材料を混合させますが、エリーパワーでは独自の技術で均一に材料を混ぜ合わせることが可能となりました。粉末を扱う工程のため、人手に頼るとどうしても床や壁が粉末で汚れてしまいますが、完全無人の工程でクリーンな環境を実現しました。
混練で混ぜ合わせたペースト状の材料(スラリー)を金属箔へ塗布します。塗布の均一性が品質に直結するため、非常に重要な工程です。スラリーを塗布した金属箔は乾燥後に所定の厚みに圧縮されます。
カットして乾燥させた電極を「負極・セパレーター(絶縁体)・正極」の並びで積み重ね、まとめます。この方式を「スタック(積層)方式」と呼びます。他に電極を円筒状に巻いていく「巻回式(けんかいしき)」と呼ばれる方法もあります。巻回式と比べ、スタック方式は電池内でデッドスペースを生まず、最大限にエネルギー密度を高めることができます。製造時には「負極・セパレーター(絶縁体)・正極」を重ね合わせていく独自技術で、生産性を大幅に向上させることに成功しました。
その後、ケースに挿入して溶接・検査を行い、電解液を注液して、充放電の検査後に出荷となります。
エリーパワーの高品質な電池は、このように徹底管理された環境下で製造されています。世界に誇る品質を目指して、これからもさらなる改良と発展を続けていきます。